野菜の配達のバイトをしながら聴いたラジオのニュースでこんなことを伝えていた。
茨城県のどこかの研究所(聴き損じた)で新技術。遺伝子組み替え技術を使って、養蚕用の蚕をオスばかりにする技術を開発した。蚕の吐き出す糸はメスのものよりオスのものの方が品質が高い。この技術を使えば、養蚕の効率が一気にあがる云々。というものだった。
まーた新技術で効率化の話かよ。とため息が出た。昨今の農業分野での効率化の技術ってえのは、真に農家や消費者のためになる、というような技術は非 常に稀である。多いのは、その技術をもってすれば関係各企業が余計にお金もうけできる、というような意味合いのもの。そんな新技術は要らない。
効率化そのものは否定できるものではない。昔から、百姓はどうやったら去年より多くの収穫を得られることができるか、ということに工夫を凝らし、それが多くの知恵となって伝承されてきた。残念ながら、その伝承が絶えつつあるのが現状である。
私はそういうのを掘り起こして、実践をもってそれを伝え守っていきたいと思っている。夢は、壮大だなあ(笑)
で、近頃の効率化の技術というのは「無限な資源の経済学」(資源が無限であるという誤解に基づく経済学)にのっとったものが多いというのが問題なの
だ。要するに、自然では復元できない影響を残してしまう新技術。ラジオのお蚕様の話もそれだ。そういう新技術を用いて効率化をどんどん図ってきたわけだけ
ど、その結果はどうか。結局、農業やるヤツ、いなくなったんではないか。農業やる奴いなくなるから、ますます効率化をはからなくてはならない、というどん
どんめぐりにおちいってしまった。
「農」や「食」の世界に「経済」のパラダイムを押し付けてはならない。
ああくそ、うまく伝えられない。この場合「農」と「農業」は意味ちがうのですがね。--kata
はじめまして。
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投稿情報: こけ | 2005-03-29 21:19