茨城県の土浦から岩瀬まで、そのむかし筑波鉄道というローカル私鉄があった。あえなく廃止の憂き目にあって地元のお年寄りや高校生ほか多くの鉄な方が悲しんだがその路盤の土地を県が引き受けて自転車専用道路として整備した。名をつくばりんりんロードという。自転車で走るには長さが絶妙というところで、休日になるとちらほらと家族連れとかでサイクリングを楽しんでいるようである。
そこへ、私は「どですかでん」をしに行った。そう、サイクリングじゃなくて歩きにいったのだ。
向こうから自動車がやってこない道、というのは、新鮮な感じがする。
自動車は入ってこられないからザマミロなんである。(何のこっちゃ?)
普通の道路交通の価値観からはちょっとだけ開放されたという感がある。
開放されついでに、天気も最高に良かったから、少しだけ「六ちゃん」の真似をした。
「しゃーないなー整備のやつ…」じゃなくて、歩きのテンポにあわせて「どですかでーんどですかでーん」と口ずさんでみたのだ。
映画「どですかでん」はあんまり良い評判を聞かない。けれど、私は好きだ。
山本周五郎の原作「季節のない街」もあわせて読むと良いと思う。
岩瀬駅から土浦方面へずんずん歩いていったけれど、あまりに単調だしくたびれたので8kmのところで引き返した。
のんびりとした良い時間を過ごしたなあ。