MOKIナイフ製の(型番は良く知らない)ナイフである。農作業の時に、様々な場面でさりげなく活躍している。私の持ち物の中で、最も実用的な道具である。本日はこのナイフを砥いだ。先日、イネの種まきのときに、育苗培土の袋を切るのに使ったあと、ずっと研がずにいたのだ。本当は使ったあとすぐに砥ぐのが良い。
刃物は使ったら砥ぐのが常識である。研がないと、切れ味はどんどん落ちていく。切れない刃物は大変危険である。切れないからといって、変に力が入っちゃって、何かの拍子に手が滑ってザックリいってしまうのである。お勝手の包丁もまた同様であることは言うまでもあるまい。
こと刃物については、切れ味鋭く砥いである状態のほうが危険が少ない、ともいえるのである。
下手をすると、自他問わずイノチを落としかねない道具であるから、刃物を扱うときは普段と違って私は大まじめである。
一般に、刃物の砥ぎは難しい、とされる。果たして、それはホントに難しい、と思う。私も刃物の研ぎ方は自己流で、いつもきちんと刃の角度がだせない。しかして、こんなの、フリーハンドで治具もなしに一定の角度なんか出せるわけがない、と思う。でも本には、経験を積めばちゃんとできるよ、なんて書いてある。ホントか?まあ、そんならそれを信じて経験を積もうじゃないか、と思い至ったのである。
納得のいく砥ぎができていない私のMOKIナイフだけれども、そのイネの種まきの日に、ベテランのお百姓にちょっと使ってもらったら「おーコリャ良く切れるな」と感心されたので、私はとてもとても嬉しかった。(ベテランの百姓は何をやらせても流石!なのである。そういう人に褒められたのでたいへんたいへん嬉しいのである)
砥ぎ減りしてきて、切っ先が大分上向いて来た。VG-10ステンレス鋼は適度な硬度に焼き入れされて、普通の水砥石でもかかりが良いというのに救われているであろう。また、すっきりとした良いデザインも気に入っている。
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